『スターリン秘史 巨悪の成立と展開』を読みました 不破哲三氏による、「世界現代史」が書き変えられる驚愕の事実を多々含む著作です

『スターリン秘史 巨悪の成立と展開』を読みました。

不破哲三氏による、「世界現代史」が書き変えられる、驚愕の事実を多々含む研究です。

たとえば、1940年の「日独伊三国軍事同盟」は、ヒトラーが、ソ連への戦争計画をスターリンに見破られないようにするために仕組んだ謀略だった。

スターリンは、まんまと謀略に引っかかり、「ヒトラーは、ドイツとソ連と日本の3国で共同して世界を分割統治しようとしている」と思いこまされ、ヒトラーの対ソ戦準備に気付かずに奇襲され、甚大な被害をこうむった。

朝鮮戦争は、スターリンがヨーロッパのアメリカ軍兵力をアジアに逸らすために、金日成に開始させ、毛沢東も巻き込んだ戦火だった。

この結果、朝鮮、韓国、中国の人々とアメリカ軍兵士に絶大な犠牲を払わせ、日本にも対米従属の「日米安保体制」が押し付けられた。

ヨーロッパでも、スターリンの暴虐は、ソ連内部でのテロ支配にとどまらず、ポーランド共産党員の殲滅、カチンの森でのポーランド軍将校の大量処刑、バルト三国やフィンランドへの侵略戦争、スペイン内戦での他の党派へのテロなど、荒れ狂った。

読んでいて恐ろしくなり、読むのが辛い事実が、次々と明るみに出されます。

同時に、NKVD(プーチン大統領が所属していたKGBの前身)の拷問に屈せず、誇りをもって処刑された人びとや、スターリンの妨害に屈せずせずユーゴをナチスドイツから自力で勝利・解放したチトー達など、真の共産主義者の姿も紹介されています。

不破氏にこの研究を可能にしたのは、1934年から1948年までの14年間にわたる『ディミトロフ日記』が、2000年頃から米、仏、独など各国で公刊されたことでした。日本語は出ていませんが

不破氏は、この日記を縦糸に、そして20世紀から21世紀にかけて各国で出版された多くの文献を横糸に、今まで知られなかった歴史的事実を浮かび上がらせて、スターリンという現代史に例を見ない「巨悪」の実像をあぶりだしました。

雑誌『前衛』に二年半30回連載され、全6巻2千ページに及ぶ本書に引用、参照されている文献は、私が数えただけでも137点にのぼりました。

なかには、チャーチルの『第二次世界大戦回顧録』のように全部で24冊もあるものも含まれていますから、冊数では数百冊に上ると思います。

文字通りの労作です。

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プロフィール

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〇1949年旭川市永山生まれ 
〇正和小、明星中、旭川西高、宇都宮大学卒業  
〇家族 妻、2男(札幌と横浜に在住)、猫4匹(ねず、とら、みけ、ぎん) 
〇趣味 昆虫の観察と研究。ジョギング。
〇写真は、「さようなら原発全道1万人集会」(2012年10月13日。1万2千人が参加)の会場で写したものです

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