『原発ホワイトアウト』を読みました 

評判の小説『原発ホワイトアウト』を読みました。

霞が関の現役官僚が著者だといわれていますが、よくできた小説です。

「原発は、決して再稼働させてはならない」ということが、説得的に描かれています。

扉のページは一行だけ。献辞のように、「歴史は繰り返す。最初は悲劇として、二度目は喜劇として」という、マルクスの言葉が記されています。この言葉は、末尾でもう一度くり返されます。

作品の時間設定は、参議院選挙投票日の7月21日夜から来年の元旦まで。読者は、現在進行中の物語として読むことになります。

「原子力ムラ」や、原子力規制委員会・規制庁の実態・正体が、見事に描写されています。

作品では、衆参両院で多数を占めた政権党が、権謀術数を駆使して原発再稼働にまっしぐらに進みます。

しかし、現実には、作品に描かれてはいないふたつの「現実」によって、いまだに「再稼働を許すかどうか」が、日本の政治の焦点でありつづけています。

その1 放射能汚染水問題
これは、一昨年「循環冷却方式」が始まったときから、やがて危機的な状況になるということが、指摘されていました。いま、非常事態に直面しており、国を挙げた取りくみが切望されています。しかし、安倍政権をはじめ「原子力ムラ」の無責任と無策自体が、彼らがたくらむ再稼働の障害にもなっています。

その2 原発をめぐる「分裂」
かつて原発を推進していた小泉元首相が、「原発ゼロ」を主張するようになっています。安倍首相の夫人も、「原発輸出に反対」と講演するようになっています。作品では、河野太郎氏をモデルにしていると思われる人物が、政権党内で孤立する様子が描かれていますが。

小説が、激動の現実を超えることはほんとうに難しい。

それでも、この作品は多くの人に、特に「再稼働は必要」と思っている人に、読んでもらいたいと思います。

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プロフィール

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〇1949年旭川市永山生まれ 
〇正和小、明星中、旭川西高、宇都宮大学卒業  
〇家族 妻、2男(札幌と横浜に在住)、猫4匹(ねず、とら、みけ、ぎん) 
〇趣味 昆虫の観察と研究。ジョギング。
〇写真は、「さようなら原発全道1万人集会」(2012年10月13日。1万2千人が参加)の会場で写したものです

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